日本の島が倍増した真相とは?1万4125島の根拠と領海への影響を解剖

日本の島が倍増した真相とは?1万4125島の根拠と領海への影響を解剖

日本の島が倍増した真相とは?1万4125島の根拠と領海への影響を解剖についての疑問解決ガイドをお届けします。

この歴史的な数え直しが発表された際、SNSやネット掲示板では「日本の領海が2倍に広がった」「排他的経済水域(EEZ)が一気に拡大して海洋資源が増えるのではないか」といった歓喜の声が急速に拡散しました。しかし、国際法および海洋行政の現実から見れば、これは典型的な誤解です。

結論から言えば、領土面積も、領海の広さも、EEZの境界線も実質的に一切拡大していません。

なぜ島が7,000以上も増えたのに海域が広がらないのか。その理由は国際海洋法における「低潮線(干潮時の海岸線)」と「領海基線」の仕組みにあります。領海やEEZの範囲は、島を起点として無制限に引かれるわけではありません。外縁部にあって境界画定に影響を与える重要な国境離島や基線設定ポイントは、海上保安庁が数十年にわたり個別かつ極めて精密に測量を行い、国際社会へ登記し終えています。

今回新たに「島」としてカウントされた約7,200の陸地の大半は、すでに日本の領海内や内水(内湾や海峡など)の内側にすっぽりと収まっている沿岸付近の小島でした。例えば、松島や瀬戸内海、長崎の九十九島のように、既存の島影や本土のすぐ目の前にある岩島が周囲100メートル以上と判定されたケースが圧倒的多数を占めています。すでに日本の領海と認められている水域の内部で小島が個別に認識されたに過ぎないため、外側の境界線が押し出されることは原理的にあり得ないのです。

「領土が広がった」という言説は魅力的なトピックとして消費されがちですが、国土面積の公式統計(約37.8万平方キロメートル)自体も測量成果の微細な修正にとどまり、実質的な領土拡張とは無縁であるという冷静な理解が欠かせません。

吉田 誠
著者

吉田 誠

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