そもそも、このウエアの起源は19世紀のアメリカにまでさかのぼる。女性解放運動家であるエリザベス・ブルーマーが、締め付けの厳しいコルセットから女性を解放するために提案した運動用ズボン「ブルーマーズ」がその語源だ。当時はむしろ、女性の自由と自立を象徴する先進的な衣料として誕生した歴史を持つ。
明治から大正期にかけて日本に輸入された当初は、裾の広がった袴風のデザインだった。それが日本の学校教育史の中で改良を重ねられ、運動性能やコスト効率を追求した結果、昭和30年代後半にはストレッチ性の高いナイロン製ブルマへと進化を遂げた。元来の解放的な目的とは裏腹に、日本では学校管理教育の象徴として定着した点は歴史の皮肉と言える。