インターネットの検索窓に「小野寺昭」と打ち込むと、真っ先に候補として現れるのが「死亡」というショッキングなワードです。結論から述べれば、この死亡説は根拠のない完全な虚偽であり、本人は現在も健在です。では、なぜ火のない所に煙が立ったのでしょうか。
最大の要因は、出世作である『太陽にほえろ!』での殉職シーンがあまりに劇的だった点にあります。1980年に放送された第414話「島刑事よ、安らかに」において、殿下は婚約者との幸せな未来を目前にしながら、暴走車を避けて崖から転落死するという非業の死を遂げました。この放送回は社会現象となり、視聴者の脳裏に「殿下の死=小野寺昭」という強烈な印象を焼き付けたのです。
さらに拍車をかけたのが、七曲署の歴代共演者たちの訃報です。ボスの石原裕次郎さんをはじめ、松田優作さん、沖雅也さん、下川辰平さん、地井武男さん、渡哲也さんなど、昭和を彩った名優たちが次々と世を去りました。昭和スターの訃報がニュースで流れるたび、往年のドラマファンが「そういえば小野寺さんは今どうしているのか?」と安否を確認するために一斉検索した結果、アルゴリズムが誤作動を起こして死亡説が独り歩きしてしまったのが実情です。