日常の中で実際に使われている実用的な難読漢字に目を向けると、中国・陝西省の名物麺料理に使われる「ビャンビャン麺」の「ビャン(𰻞 / 𰻝)」が筆頭に挙げられます。
画数は字体によって57画〜58画に達し、宀(うかんむり)、心、月、馬、長など10種類以上の部首が複雑怪奇に組み合わさっています。中国ではこの複雑な漢字を暗記するための数え歌が口伝で残されているほどです。日本でもコンビニや中華料理店で商品化されたことで一気に知名度を獲得し、Unicodeにも正式登録されました。
さらに、中国の古字や奇字の世界には以下のような超高画数文字が存在します。
- 𪚥(テツ / 64画):「龍」を4つ組み合わせた文字。『康煕字典』に収録され、「言葉が多い、おしゃべり」という意味を持つ。Unicode登録済み。
- 𠔻(セイ / 64画):「興」を4つ組み合わせた文字。同じく実在の辞書に採録された64画の古代文字。
- 道教の護符文字(100画超):古代中国の道教で悪霊退散のために使われた呪符文字には、神仏や雷の文字を重ねて100画を超えるものも存在するが、言語というより「お札(記号)」の領域に属する。