立山黒部アルペンルートを訪れるにあたり、最も多くの旅行者が直面する落とし穴が「乗車チケットの確保」です。現在、アルペンルートの個人向けチケットは、事前予約システムである「WEBきっぷ」と、駅窓口で購入する「当日券」の2通りが存在しますが、その利便性とリスクには決定的な格差が存在します。
公式予約サイトで販売される「WEBきっぷ」は、富山側の立山駅を発車する「立山ケーブルカー」、または長野側の扇沢駅を発車する「関電トンネル電気バス」の乗車日時を事前に1便単位でピンポイント指定できます。これにより、駅頭での長時間のチケット購入列に並ぶ必要がなく、指定時間に合わせてスムーズに乗車口へ進むことが可能です。予約枠は利用日の約1か月前から順次開放されますが、大型連休やお盆、紅葉シーズンの午前発便は、受付開始から数分で満席に達することも珍しくありません。
一方、現地窓口で販売される「当日券」は、WEB予約枠とは別に一定数が確保されているものの、ハイシーズンには午前6時台から長蛇の列が形成されます。関係者の証言によると、ゴールデンウィークや8月の連休期間中には、当日券を購入できたとしても「乗車案内が3時間後の便になる」という大幅なタイムロスが発生したり、午前9時過ぎには当日分の販売が打ち切られて山へ上がれなくなったりする事例が毎年報告されています。確実かつ快適な旅程を確保するためには、旅程が決まった瞬間に公式WEB予約を完了させておくことが絶対条件です。