かつてのメディアにおいて、「タチ」は過度に男性的で威圧的、「ネコ」は繊細で従属的といった二分法的なステレオタイプで描かれがちだった。しかし、そうした時代は終わりを迎えつつある。性的指向やジェンダー表現の多様性を監視・支援する米国の権利団体GLAADは、近年、一方的な記号化を排したリアルなキャラクター描写を強く求めている。
現代のポップカルチャーでは、主導的な役割を果たす人物が同時に深い孤独や脆弱さを抱えている描写が珍しくない。表層的なラベルをはぎ取り、複雑な人間の内面をすくい取る描写こそが、批評家や視聴者から高い評価を得る絶対的な条件となっている。