西郷隆盛の顔が違う理由とは?教科書の肖像画の嘘と本物の真相

西郷隆盛の顔が違う理由とは?教科書の肖像画の嘘と本物の真相

西郷隆盛の顔が違う理由とは?教科書の肖像画の嘘と本物の真相とはどんな影響があるのか? 詳しい意味を整理してお届けします。

インターネット上や週刊誌で定期的に話題となるのが、「西郷隆盛の生前の本物写真がついに見つかった」というスクープ報道です。ネット上で拡散される代表的な2つの説と、その検証結果は次の通りです。

1. 「フルベッキ写真」に写る大男は西郷隆盛か?

オランダ出身の宣教師グイド・フルベッキを囲む幕末の志士たち(坂本龍馬、高杉晋作、勝海舟ら)が写っているとされる有名な集合写真「フルベッキ写真」。この中央付近に写る体格のいい人物が「西郷隆盛本人ではないか」と長年囁かれてきました。

しかし、歴史学会および写真史の綿密な調査により、この写真は慶応4年(1868年)に長崎の致遠館(佐賀藩の英語学校)の生徒と教師を撮影した記念写真であることが確定しています。写っている人物は佐賀藩士や若き塾生たちであり、西郷隆盛をはじめとする幕末の主要志士たちとは年代も身元も完全に別人であることが立証されています。

2. ドイツ軍医トゲルのアルバムから見つかった「西郷の写真」

明治初期に東京大学医学部の前身で教鞭を執ったドイツ人軍医が所蔵していたアルバムから、「Saigo」と記された肖像写真が発見され、メディアで大きく報じられたことがあります。

こちらも専門機関の鑑定により、被写体は西郷隆盛本人ではなく、従弟の大山巌の若い頃の写真、あるいは同姓の親族の写真である可能性が極めて高いと結論づけられました。2026年現在に至るまで、日本歴史学会および公的公文書館が「本物の西郷隆盛」と認定した写真は1枚も存在しません。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。