サツキとメイが小道を進み、大きなクスノキの根元で不思議な生き物に出会う——そんな名シーンに胸を躍らせた記憶は誰にでもあるだろう。アニメーション監督の宮崎駿氏が描いた映画『となりのトトロ』の世界には、里山の豊かな生態系と、人が自然と共に生きてきた温かな風景が息づいている。
樹齢を重ねた巨木が立ち並ぶ公園の奥深くに足を踏み入れると、まるで劇中の森に迷い込んだかのような錯覚を覚える。落ち葉がフカフカと敷き詰められた小道や、陽光が木々をすり抜ける木漏れ日の中にたたずむと、大人も童心に返り、森の息吹を感じ取ることができる。