青の変更から2026年の意匠論争まで:トリコロールが映し出すフランス国家の迷いと誇り

青の変更から2026年の意匠論争まで:トリコロールが映し出すフランス国家の迷いと誇り

青の変更から2026年の意匠論争まで:トリコロールが映し出すフランス国家の迷いと誇りにまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

2026年秋、エリゼ宮に掲揚される旗の青が、それまでの鮮やかなコバルトブルーから深い暗青色へと人知れず差し替えられた。公表されたのは1年以上が経過した2026年末のことだ。この極めて異例な色彩の移行は、政権内部における緊迫した議論の末に選ばれた政治的意志の表れだった。

コバルトブルーは1976年、時のジスカールデスタン大統領によって導入されたものだ。欧州統一の機運が高まる中、欧州旗(EC旗・EU旗)のマリアンヌ・ブルーと同調させる目的があった。しかし、マクロン政権が選んだ深みのあるネイビーは、フランス革命の嵐の中で兵士たちが身にまとったユニフォームの色だ。EUとの一体感を象徴する明るい青から、歴史の重みを宿す暗青色への転換。2026年の今日でも、政府機関や地方自治体ごとに使用される青のトーンには微妙なばらつきが残り、この国のアイデンティティを巡る「静かな分裂」を物語っている。

小林 直樹
著者

小林 直樹

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