長野駅は、北陸新幹線をはじめ複数の路線が集まる信州最大の交通の要衝だ。この地理的特性こそが、捜査における最大の盲点となった。犯人が列車や高速バスを乗り継ぎ、事件発生から数時間以内に他県へ離脱していた場合、潜伏先の選択肢は全国規模に膨れ上がる。
このまま時が経てば、事件が風化し未解決事件の仲間入りを果たしてしまうのではないかという危惧も根強い。捜査幹部は「時間が経過するほど直接証拠の確保は困難になるが、デジタルフットプリントや身内の情報提供から突破口が開く事例は多い」と語る。潜伏生活を支える協力者の有無や、匿名掲示板・SNS上の不審な書き込みに対するサイバー捜査も強化されている。