このローカルフレーズが全国的な認知を獲得した最大の要因は、間違いなく吉本興業株式会社に所属するタレントたちが果たしたメディア上の役割にある。特に1990年代からゴールデンタイムのテレビ番組を席巻したダウンタウンの浜田雅功と松本人志の影響力は圧倒的だった。彼らが地上波のバラエティ番組で日常的に放つ生の関西弁は、日本中の視聴者の耳に強烈なインパクトを与えた。
浜田雅功が番組内で共演者をイジる際に発する切れ味鋭いツッコミや、松本人志がトークの随所で繰り出す独特のリズム。彼らの活躍によって、「茶しばく」に代表される吉本独特の言葉遣いは、単なる方言ではなく「粋でおもしろい表現」として全国の若者たちにインプットされていった。お笑い界のトップランナーが魅せた言葉の魔術が、地域言語の壁をいとも簡単に打ち破った瞬間だった。