豚肉を調理する際、最も気をつけたいのが「熱」と「水分」によるビタミンの損失です。調理法ごとの特性を正しく理解しておかないと、せっかくの栄養素の半分近くをドブに捨てることになりかねません。
加熱調理における栄養変化のポイントは次の通りです。
① 茹でる(豚しゃぶ・ポトフなど)
豚肉を熱湯で茹でると、余分な脂質をカットできるメリットがある反面、水溶性であるビタミンB群は約30〜50%が茹で汁の中に溶け出してしまいます。豚しゃぶのように茹で汁を捨ててしまう料理では、ビタミン摂取の観点からは大きなロスが生じます。茹で調理を行う際は、スープごと飲み干せる豚汁、ポトフ、鍋料理にするのが最適解です。
② 焼く・炒める(ソテー・生姜焼きなど)
短時間で焼き上げる炒め物は、水を使わないためビタミンB1の残存率が約70〜80%以上と高水準を維持できます。ただし、強火で長時間焼きすぎると肉汁と一緒に栄養が流れ出るため、火を通しすぎない手早さが求められます。
【プロ直伝:栄養を閉じ込める裏技】
豚肉の表面に片栗粉や小麦粉を薄くまぶしてから加熱するテクニックが極めて有効です。表面に形成されたデンプンの膜が肉汁と水溶性ビタミンをしっかりと内側に閉じ込め、パサつきを防ぎながら栄養の流出を最小限に食い止めます。