日本の神社の頂点として揺るぎない地位を誇るのが、皇室の祖神とされる天照大御神を祀る伊勢神宮である。2000年以上の歴史を紡ぐこの地は、かつて江戸時代の「お伊勢参り」をはじめ、国民の心の故郷として機能してきた。式年遷宮に代表される循環の思想は、建築や生態系保全の観点からも世界的な注目を集めている。
一方、近代日本のシンボルとして東京の中心に佇むのが明治神宮だ。広大な鎮守の森は、100年前の人々が「100年後の自然」を見据えて全国から寄進された樹木を植樹した人工の森であり、都市型神社の成功例として世界的にも知られる。学問の神様として知られる菅原道真を祀る天満宮をはじめ、全国各地の神社はそれぞれ独自の信仰と歴史を紡いできたが、これらの大社は日本の精神的基盤の象徴として圧倒的な存在感を放ち続けている。