このプラットフォームを立ち上げたのは、国家機関や大手IT企業ではない。20代の若手起業家やエンジニアたちによって結成された「デジタル献花実行委員会」である。彼らを動かしたのは、純粋な「静かに追悼したいと願う人々の受け皿を作りたい」という衝動だった。
当時、岸田文雄内閣による国葬決定を受け、連日のように現地周辺やメディアでは賛否双方の激しい世論が交錯していた。現地へ足を運ぶことへの心理的ハードルや、物理的に東京へ来られない地方在住者の存在を鑑み、実行委員会のメンバーはわずか数日という極限のスケジュールのなかで開発を完遂。デザインの調整、インフラ基盤の選定、著作権処理などを完全なボランティア体制で進め、国葬当日の公開へとこぎつけたのだった。