斎氏のスタイルを一言で表すなら、徹底した「現実主義」だった。「霊のせいにするな。自分の行いを見直せ」。多くのオカルト相談が「不幸の原因は悪霊の祟り」と結論づけがちな中で、彼女は常に相談者自身の生活態度や歪んだ人間関係、精神的依存を問題の根源として指摘し続けた。
怪異を恐れる相談者に対し、まずは部屋の掃除を命じ、病院での受診を勧め、時には親離れを促す。この極めて地に足のついたアプローチこそが、2026年の今日、情報過多で迷子になった現代人の胸を打つ。「除霊すればすべて解決する」という安易なストーリーを否定した彼女の姿勢は、実質的な認知行動療法に近かったのかもしれない。