播磨の信仰史において忘れてはならないのが、学問の神様として知られる菅原道真との深縁だ。道真公が大宰府へ流される道中、この播磨の地を踏み、平和と国民の安寧を祈ったという伝承は各地に残されている。そうした偉人の足跡や祈りの精神が、巡行神事のバックボーンとして今なお色濃く反映されている。
また、地域の信仰の要である播磨国総社(射楯兵主神社)をはじめとする主要社が果たす役割も大きい。普段は静寂に包まれた本殿の奥深くで執り行われる密やかな神事や、この祭りのためにのみ開放される秘蔵の儀式は、長い年月を経て厳格に守られてきた。神職の静かな祝詞と、外の喧騒とのコントラストが、訪れる者に深い感銘を与える。