現場を歩き、利用者たちの会話に耳を傾けると、公称のパンフレットからは見えてこないリアルな生活実態が浮かび上がってきます。現地で出会った市内在住の40代父親は、息を切らしながらも笑顔で次のように語ってくれました。
「子どもが2人いると、民間のテーマパークは入場料だけで万単位が飛んでいきます。ここは駐車場も入園も無料で、サイクル列車やちょっとしたアイス代くらいしかかかりません。トリムの森で3時間走り回らせて、ピクニック広場でお弁当を食べれば、夜は子どもたちがぐっすり眠ってくれる。子育て世代にとって、これほどありがたい場所はありませんよ」
一方で、紅葉ライトアップの撮影に訪れていた20代のカップルからは、過密化に対する切実な声も聞かれました。「SNSで話題になっていたのでライトアップを見に来ましたが、イチョウ並木の周辺は三脚を立てる人と自撮りをする人でびっしり。写真を撮るのも一苦労でした。ただ、暗闇の中に並木が浮かび上がる瞬間は息を呑むほど綺麗で、渋滞に巻き込まれてでも来て良かったと感じました」。
こうした生の証言が示す通り、この公園は訪れる者の目的によって異なる満足感を提供しています。しかし、その圧倒的な集客力ゆえに、混雑期には落ち着いた静けさを求める人にとってフラストレーションが生じるリスクも孕んでいます。