生後3ヶ月に入ると、赤ちゃんの運動機能とコミュニケーション能力は劇的な転換期を迎えます。臨床現場で医師が最初に着目するのが、頭部を自力で支える「首すわり」の進行度合いです。
家庭における生後3ヶ月の首すわり確認方法として、小児保健の現場で推奨される観察ポイントは主に3点あります。第1に、腹ばい(タミータイム)にさせた際、自力で頭を持ち上げて周囲を見回せるか。第2に、仰向けの状態から赤ちゃんの両手を優しく握ってゆっくり45度程度まで引き起こした際、頭が体幹に遅れずについてくるか(引き起こし反応)。第3に、縦抱きにした際に頭がグラグラと激しく揺れず、ある程度安定しているかです。ただし、厚生労働省の乳幼児身体発育調査などのデータを見ても、完全に首がすわる時期は生後3ヶ月から4ヶ月後半まで個人差が大きく、無理な引き起こしテストを自己流で繰り返すことは頸椎への負担となるため避ける必要があります。
また、情緒面ではあやすと笑う喃語の発達経緯が明確になります。生後1〜2ヶ月頃の無意識な「生理的微笑」から脱し、大人の顔を見つめて意図的に微笑み返す「社会的微笑」へと移行。「あー」「うー」といった母音中心のクーイングから、「あぐー」「ばぶ」といった子音混じりの喃語(なんご)が出始めます。発声器官の拡張とともに、親の語りかけに対して声を出して応じる「原初的対話」が成立し始めるため、呼びかけに対して笑顔と声で応える相互作用が脳の言語野を強く刺激します。