心拍確認後に起こる流産の多くは、「稽留流産(けいりゅうりゅうざん)」と呼ばれる形態をとります。稽留流産とは、出血や激しい腹痛などの自覚症状がないまま、子宮内で胎児の発育が止まり心拍が消失してしまう状態を指します。
妊婦健診のエコー検査で初めて告げられるケースが多いため、妊婦にとっては精神的ショックが非常に大きい特徴があります。ネット上では「つわりが急に消えたら流産の兆候」という言説が見られますが、これには注意深い見極めが必要です。
- つわりの急な消失:つわりの重さや持続期間はホルモン分泌の変動や母体の体調により日々変化します。8〜10週頃に一時的につわりが軽くなるケースは正常妊娠でも頻繁に見られ、つわりの消失=流産とは直結しません。
- 少量の茶色い出血・おりもの:妊娠初期の子宮頸部は充血しており、内診後や軽微な刺激、絨毛膜下血腫などによって少量の出血(茶色やピンク色)が起こることは珍しくありません。
- 警戒すべき危険な兆候:「鮮血がナプキンを覆うほど多量に出る」「周期的な強い下腹部痛や陣痛のような締め付け感がある」「レバー状の血の塊が排出される」といった場合は、切迫流産や進行流産の可能性が考えられるため、夜間・休日であっても直ちに産婦人科へ連絡し、受診指示を仰ぐ必要があります。