シックの概念は住空間や店舗デザインにおいても絶大な支持を集めています。落ち着きがありながらも贅沢な居心地を提供する「シックインテリア」を完成させるには、照明とマテリアルのコントロールが鍵を握ります。
インテリアコーディネーターの設計現場で共通して重視されるのは、「色温度の抑制」と「素材の経年変化」です。天井からの青白い直接照明(昼光色)を避け、2700K前後の温かみある電球色を用いた間接照明を中心に配置します。光と影のグラデーションが生まれることで、昼間とは異なる奥行きと陰影礼賛の美が際立ちます。
家具選びにおいては、ウォールナットやオークなどの落ち着いたダークウッド、マット仕上げのアイアン、ざっくりとした織り目のファブリック、モルタル調の天板など、本物の質感を厳選します。プラスチックなどの人工的な光沢を極力排除し、自然素材が持つ微細な凹凸を活かすことが、静謐で品格ある空間を生み出す決定打となります。