ドライクリーニングとは?水洗いとの違いや落ちない汚れの真実を解説

ドライクリーニングとは?水洗いとの違いや落ちない汚れの真実を解説

ドライクリーニングとは?水洗いとの違いや落ちない汚れの真実を解説について知っておくべき 注意点を厳選して解説いたします。

多くの生活者が抱く最大の誤解は、「クリーニング店に出せば、どんな汚れも魔法のようにすべて綺麗になって戻ってくる」という思い込みです。洗浄の科学において「油は油を溶かし、水は水溶性の物質を溶かす」という大原則は揺らぎません。

着用したスーツやジャケットの内側には、体から分泌された「皮脂(油性汚れ)」と「汗・水分(水溶性汚れ)」が同時に付着しています。通常のドライクリーニングを行うと、皮脂などの油膜は綺麗に溶け去りますが、汗に含まれる塩分、尿素、乳酸といった水溶性成分は繊維に残ったままになります。汗を吸ったスーツをドライクリーニングだけで何年も処理し続けると、残った成分が酸化して黄ばみやゴワつき、嫌な臭いの原因となるのはこのためです。

こうしたドライクリーニングの弱点を克服するためにプロの現場で用いられるのが、高度な技術で水洗いを行う「ウェットクリーニング」や、店舗オプションの「汗抜き加工」です。

洗浄方法使用する液体・主成分得意な汚れ(落ちる)苦手な汚れ(落ちない・不向き)ドライクリーニング石油系溶剤/テトラクロロエチレン等皮脂、油ジミ、ファンデーション、油性ペン汗、尿素、塩分、果汁、血液、お茶・コーヒー水洗い(ランドリー)温水/水 + 弱アルカリ性洗剤汗、泥汚れ、食べこぼし、血液、臭い成分機械油、ガンコな皮脂油(縮みやすいウールは不可)ウェットクリーニング水 + 特殊な中性保護洗剤(職人技)水洗い不可表示の服についた汗、水溶性のシミ全般極端な厚盛り油汚れ(高度な技術と相応のコストが必要)

夏場に着用して汗をたっぷり吸ったスーツや、汗ジミが気になるブラウスを出す際は、単なる通常コースではなく、「汗抜き加工(水溶性汚れ用ソープを添加した特殊ドライ、または部分的なウェット処理)」を指定することが、衣類の寿命を延ばす決定的なポイントとなります。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。