ネット上の料理まとめや知恵袋などで頻繁に見かける言説に、「じゃがいもは絶対に冷凍してはいけない」というものがあります。しかし、これは半分正解で半分は明らかな誤解です。
なぜ「じゃがいもは冷凍NG」と言われるのか。その理由は、大きくカットした生のじゃがいもや、水分をたっぷり含んだ煮物の乱切りじゃがいもをそのまま冷凍すると、水分が氷の結晶となって細胞壁を破壊し、解凍時に水分が抜けて「スカスカのスポンジ状」に変質してしまうためです。
しかし、調理科学に基づいた以下の方法を取れば、じゃがいもは極めて優秀な冷凍ストック食材へと変わります。
① マッシュして油脂を混ぜてから冷凍する
熱いうちにじゃがいもを完全に潰し、バターやマヨネーズ、生クリームなどの油脂を練り込んでからラップで小分け冷凍します。細胞壁がすでに破砕され、油分が水分を抱え込んでいるため、自然解凍やレンジ再加熱でも滑らかさが損なわれません。
② 細切りにして強火で炒めてから冷凍する
きんぴらやガレットのように、細切りにして表面のデンプンを洗い流し、油で炒めて水分をしっかり飛ばした状態であれば、冷凍しても繊維の崩壊が目立ちません。小分けカップに入れて密閉容器で冷凍しておけば、朝そのままお弁当箱に詰める「自然解凍おかず」としても重宝します。
また、衛生面における最大の盲点は「前日調理の冷まし方」です。加熱調理したじゃがいも料理を温かいまま密閉保存容器に入れたり、お弁当箱に詰めたりすると、内部に結露が生じて細菌の繁殖温床となります。前日調理したものはバット等に広げて急速に粗熱を取り、冷蔵庫でしっかり冷やしてから翌朝扱うことが食中毒予防の絶対条件です。