華やかな芸能人に憧れ、短期間で歯並びと白さを手に入れようとした一般読者が、SNSやネット掲示板(5ちゃんねる、知恵袋など)で悲痛な叫びを上げるケースが後を絶ちません。その多くが、いわゆる「セラミック矯正」と呼ばれる治療に伴う深刻な後遺症と失敗事例です。
実際に寄せられている現場の告白や被害相談を精査すると、共通する絶望のパターンが浮かび上がってきます。
「デビュー前のオーディションのために2週間で前歯をセラミックにしたタレント志望の20代女性。見た目は完璧になったものの、神経を抜いた歯の根元が5年後に化膿し、激痛で夜も眠れなくなった。結局、土台となっていた天然歯の根が割れて抜歯を余儀なくされ、20代半ばにしてインプラント手術を受ける羽目になった」
「インフルエンサーのSNSを信じてセラミックを6本入れた30代女性。歯茎との境目が黒ずむ『ブラックマージン』が発生し、口臭も悪化。やり直そうと別の審美歯科に駆け込んだところ、再治療には追加で150万円かかると告げられた」
大手審美歯科チェーンの中には、「最短1日で仮歯へ」「痛くないスピード矯正」といった過激な広告で集客する医院が存在します。しかし、大きく傾いた歯を無理やり一直線に並べるためには、健康な歯を細い鉛筆のように削り倒し、歯の神経(歯髄)を抜かなければなりません。神経を失った歯は血液供給が途絶えるため、枯れ木のように脆くなり、噛み合わせの負荷に耐えきれず破折するリスクが跳ね上がります。テレビ番組で歯の白さを誇っていたタレントが、数年後に歯茎の変色や違和感を隠せなくなっている姿は、まさにこの不可逆的な代償を物語っています。