2005年末、音楽界を揺るがすビッグニュースが駆け巡りました。『Butterfly』が「第47回日本レコード大賞」の大賞を受賞した瞬間です。当時、デビュー6年目にしての栄冠獲得は、エイベックスの綿密なプロモーションと本人のたゆまぬ努力が結実した結果でした。
選考委員会や音楽評論家が評価した決定打は、単なるシングル単体のセールスにとどまりません。同年9月にリリースされた初のベストアルバム『BEST 〜first things〜』が累計売上200万枚(ダブルミリオン)を突破するという、当時のCD不況を吹き飛ばす驚異的な市場牽引力を発揮していた事実が背景にあります。さらに同年末には「第56回NHK紅白歌合戦」への初出場も果たし、国民的ポップアイコンとしての地位を決定づけました。
音楽プロデューサー陣の証言によると、この楽曲の成功は作曲者である渡辺未来の緻密なサウンドデザインにも大きく起因しています。哀愁を帯びたアコースティックギターのストロークと情熱的なラテンパーカッション、重厚な打ち込みビートが融合したメロディは、J-POPの王道キャッチーさを保ちながら、当時のR&B/ダンスフロアの熱量を完璧に再現していました。