真矢みきの若い頃と昔の宝塚伝説|異端のトップから現在までの軌跡

真矢みきの若い頃と昔の宝塚伝説|異端のトップから現在までの軌跡

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真矢ミキ(本名・佐藤美季)の経歴と生い立ちを振り返ると、その反骨精神と表現力は幼少期の環境に深く根ざしていることが分かります。広島市で生まれ、父親の転勤に伴い福岡や大阪府豊中市などを転々とする生活を送るなか、幼少期からクラシックバレエや日本舞踊に親しみました。1979年に難関の宝塚音楽学校に入学した彼女は、67期生として1981年に宝塚歌劇団へ入団。同期には黒木瞳、涼風真世、毬藻えりといった錚々たる顔ぶれが並ぶ「黄金世代」でした。

入団当初から「真矢みきは若い頃から群を抜く美人」として劇団の内外で注目を浴びていましたが、彼女の真価は単なる美貌にとどまりませんでした。当時の男役といえば、髪を短く刈り上げ、リーゼントで固めるのが鉄則とされていた時代。しかし彼女は前髪をあえて無造作に額へ下ろし、薄いナチュラルメイクを取り入れるなど、従来の型を打ち破るセクシーで中性的なビジュアルを構築しました。「男らしさ」の記号をなぞるのではなく、「現代的で洗練された男性像」を舞台上で具現化したのです。

1995年、安寿ミラの退団を受けて宝塚歌劇団花組トップスターに就任。ここから彼女の「男役時代の伝説」が本格化します。写真家・篠山紀信の手により、劇団史上初となるパーソナルブック『Guy』を刊行。男役の上半身裸に近いカットや、シャワールームでの艶やかな姿が収められたこの一冊は、伝統を重んじるファンや歌劇団上層部に凄まじい衝撃を与えました。さらに1998年の退団直前には、つんく♂プロデュースのもと、宝塚の現役生徒として史上初となる日本武道館での2日間単独ソロコンサートを成功させます。劇団の枠組みをことごとく拡張し、熱狂的な支持を集めた彼女は、「宝塚の異端児であり最大のカリスマ」としてその名を歴史に刻みました。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。