多くの人が直面する最初の疑問が、「娘の出産は慶弔休暇の対象になるのか」という点です。労働基準法上、慶弔休暇は法律で義務付けられた法定休暇ではなく、各企業が就業規則で任意に定める法定外福利厚生に過ぎません。そのため、一般的な就業規則において慶弔休暇の対象となるのは「配偶者の出産(本人の妻の出産)」であり、「娘の出産(孫の誕生)」を慶弔休暇の対象と定めている民間企業は全体の1割未満というのが冷徹な現実です。
一方、公務員や一部の大手先進企業では潮目が変わりつつあります。地方自治体によっては「孫育て休暇」や「孫誕生休暇」と銘打ち、職員の孫が誕生した際に1日〜3日程度の有給特別休暇を認める条例を新設・拡充する動きが相次いでいます。ただし国家公務員においては、配偶者の出産休暇(2日)および育児参加のための休暇(5日)は本人の子に対する措置であり、孫の出産に直接使える特別休暇は制度化されていません。民間企業でも、伊藤忠商事や一部の大手生保・自動車メーカーなどが「孫誕生特別有給」を導入し始めていますが、中小企業勤務の場合は通常の年次有給休暇を消化するのが前提となります。