神社本庁の暗部がネット上で拡散されるにつれ、一般の参拝者の間ではいくつかの誤解や混同も見受けられます。ここで冷静に事実関係を整理しておく必要があります。
誤解1:神社本庁を離脱した神社は「偽物の神社」になってしまうのか?
まったくの誤解です。神社本庁は仏教でいう「宗派の総本山」とは本質的に異なります。伊勢神宮を特別視(本宗)しているものの、個々の神社は平安時代やそれ以前から続く独立した神聖な祭祀の場です。神社本庁を離脱しても、祀られている御祭神が変わるわけでも、由緒正しい歴史が消えるわけでもありません。日光東照宮や伏見稲荷大社、出雲大社など、もともと本庁に属していない、あるいは早い段階で独自路線を歩んでいる格式高い大社は全国に数多く存在します。
誤解2:不祥事続きの神社本庁傘下の神社へお参りするとバチが当たる?
参拝者が氏神様や崇敬神社にお参りする際、神社本庁という包括法人の内紛が神職の祈りや神様の御神徳に悪影響を及ぼすことはありません。日々、早朝から境内を清掃し、地域の安寧を真摯に祈り続けている全国の無名な神職たちの大半は、東京の中央執行部で起きている権力闘争とは無縁の誠実な祈り手です。組織の腐敗と、神道本来の祈りの文化は切り離して捉える必要があります。