結論から明かせば、藤原竜也がホームレス生活を送っていたという事実は一切ありません。このセンセーショナルな噂が生まれた決定的な理由は、2017年10月14日に放送されたフジテレビ系のオムニバスドラマ『世にも奇妙な物語 '17秋の特別編』の一編、「夜の声」(第518話)で主演を務めたことにあります。
本作は巨匠・手塚治虫の短編漫画を原作とした重厚な心理サスペンスでした。藤原竜也が演じたのは、大手IT企業「ガプー」の冷酷無比な若きCEO・我堀英一。社内では社員を容赦なく切り捨てる冷徹な経営者として辣腕を振るう一方、耐え難いプレッシャーから逃れるため、週末になるとあえて汚れたボロ服をまとい、段ボールハウスが並ぶ河川敷でホームレスとして過ごすという奇妙なストレス解消法を実践していました。
身元を隠した路上生活の中で、我堀は心を通わせるホームレス仲間のケンちゃん(小市慢太郎)と出会い、さらに暴力男から逃げてきた謎めいた女性・ユリ(飯豊まりえ)を救い出して同棲生活を始めます。しかし、ある出来事を境に「冷徹な社長」と「心優しいホームレス」という二つの顔の境界線が崩壊し、皮肉で悲劇的な結末へと突き進んでいく濃密なストーリーでした。
放送当時、公式発表資料やドラマのトピックスでも「全く違う二つの顔を持つ男の悲哀」が大きく報じられ、藤原竜也の凄まじい演じ分けが視聴者に強烈な爪痕を残しました。このドラマのインパクトがあまりに強烈だったことが、後々まで尾を引く噂の出発点となったのです。