千葉県野田市の緑豊かな武蔵野の面影を残す地に広がる千葉カントリークラブ梅郷コース。この地が「名門」と呼ばれる決定的な根拠は、国内最高峰のメジャー競技である日本オープンゴルフ選手権の2度にわたる開催実績にあります。
第1回の舞台となったのは開場から間もない1962年の第27回大会。名匠・安田幸吉氏の設計によるフラットかつ重厚な林間コースは、当時のトッププロたちを翻弄し、勝俣功氏が熾烈な優勝争いを制しました。そして記憶に新しいのが、開場50余年を経て行われた2014年の第79回日本オープンゴルフ選手権です。マスターズ覇者アダム・スコット選手が参戦し大観衆が詰めかけるなか、池田勇太選手が最終日に圧巻の勝負強さを見せてメジャー初制覇を成し遂げた死闘は、今もゴルフファンの記憶に深く刻まれています。さらに2016年には男子ツアーのパナソニックオープンが開催されるなど、トッププロの技術と精神力を極限まで試す舞台として選ばれ続けてきました。
かつて大会で優勝争いを演じたベテランプロは、当時の特番インタビューで「梅郷の松林は一度打ち込むと1打のペナルティどころか、完全に脱出ルートを奪われる。フェアウェイに置かなければ勝負権すらない」と述懐しています。この証言が示す通り、自然の樹木が織りなす空中ハザードと戦略的なバンカー配置こそが、半世紀以上にわたり数多の名手を退けてきた梅郷の真骨頂です。