多くの女性が「あと2キロ落とせば48キロになれる」と安易なカロリー制限に走りがちですが、そこには不可逆的な健康被害をもたらす重大な盲点が潜んでいます。
体脂肪は単なる「余分な肉」ではなく、女性ホルモン(エストロゲン)の生成や分泌を司る極めて重要な内分泌器官です。体脂肪率が急激に低下し、一定水準(一般的に17〜18%未満)を割り込むと、脳の視床下部が「飢餓状態」と判断して生殖機能をシャットダウンします。その結果として引き起こされるのが月経不順や無月経です。
婦人科領域の研究報告によると、20代から30代にかけての長期間にわたる低体重は、骨密度の深刻な低下を招きます。若年期に蓄積されるべき骨量が減少すると、更年期以降に寝たきりリスクを高める骨粗しょう症を早期に発症する危険性が跳ね上がります。
さらに、極端な食事制限で体重を落とすと、身体は防衛反応として筋肉を分解してエネルギーを生み出そうとします。これにより基礎代謝が大幅に低下し、「食べたらすぐに太る身体」が完成してしまいます。体重計の数値を守るためにさらに食事を減らすという負のループに陥り、精神的な過食衝動や摂食障害の引き金になるケースは後を絶ちません。