結論から明確に記せば、長野県松本市に存在したキッチン南海松本店はすでに完全閉店しており、2026年現在も営業は行われていない。かつて店舗を構えていた松本市深志周辺のテナントはすでに別の用途へ転換されており、現地に緑色のアイコニックな看板や厨房から漂う香ばしいラードの匂いは残されていない。
それにもかかわらず、現在でも検索エンジンやSNSで「キッチン南海 松本」の検索需要が途切れない背景には、複数の要因が絡み合っている。第一に、大衆グルメサイトや個人の旅行ブログに残された過去の記事がアーカイブとしてWeb上に残り続けている点だ。第二に、神保町総本店が2020年に移転リニューアルオープンしたニュースと地方店舗の動向がネット上で混同され、「松本店もどこかでリニューアルオープンしたのではないか」という淡い期待を抱くファンが後を絶たない点にある。
現地周辺の古くからの商店関係者や常連客の証言を辿ると、松本店がシャッターを下ろしてから一定の年月が経過しているものの、その味の記憶は今なお鮮烈に残っている。「松本駅前で途中下車してでも寄りたかった」「あの独特のビターなカレールーの代わりは信州のどこを探しても見つからない」という声は根強く、営業していない事実を確認するために検索するユーザーが現在も多数存在しているのが実態だ。