サッカーにおけるハットトリックの基本定義は、「同一の選手が1試合の中で合計3得点以上を記録すること」です。国際サッカー連盟(FIFA)や日本サッカー協会(JFA)の公式記録においても、1試合3得点を達成した選手はハットトリック達成者として公式記録に刻まれます。
ルール上の細かな疑問として最も多く挙げられるのが「PK(ペナルティーキック)による得点は含まれるか」という点です。結論から言えば、試合時間内に得たPKによるゴールはすべて通常の得点と同じ扱いとなり、ハットトリックのカウントに正当に含まれます。3得点すべてがPKであっても公式記録上はハットトリックとして認定されます。
試合時間と状況に応じた判定基準は以下の通り明確に定められています。
- 前後半のまたぎ:前半に2得点、後半に1得点を挙げた場合でも当然ながら成立します。
- 延長戦での得点:トーナメント戦などの延長戦(前後半各15分)で決めたゴールも「1試合の延長」とみなされるため、ハットトリックの対象となります。
- PK戦(ペナルティーシュートアウト):試合終了後のPK戦で決めたキックは、公式記録上「試合中の得点」には含まれないため、ハットトリックのカウントからは完全に除外されます。
- オウンゴール(OG):相手選手のオウンゴールによってスコアが入った場合、シュートを打った選手であっても個人得点にはカウントされません。
なお、欧州の一部地域(特にドイツのブンデスリーガ)では、文化的・伝統的に「ルペン・ハットトリック(真正ハットトリック)」と呼ばれる独自の概念が重んじられるケースがあります。これは「同一のハーフ(前半または後半のみ)において、間に他選手の得点やハーフタイムを挟むことなく、1人で連続3得点を挙げる」という極めて難易度の高い条件を満たしたものだけを伝統的なハットトリックと呼ぶ風習です。公式記録上は通常の3得点もハットトリックとして扱われますが、現地ファンやメディアの間ではその純度が厳しく区別されています。