松坂慶子のキャリアを語る上で欠かせないのが、NHK大河ドラマにおける圧倒的な存在感です。華やかな容姿と確かな台詞回しは時代劇の舞台でひときわ映え、長年にわたり重要な役どころを任されてきました。
1973年の『国盗り物語』で濃姫役を演じて注目を集めると、1985年の『春の波涛』では大河ドラマ単独主演を務め、日本初の女優・川上貞奴の波乱万丈な生涯を見事に演じ切りました。
後年には『篤姫』(2008年)の幾島役で見せた厳しくも情に厚い忠臣の姿や、『西郷どん』(2018年)での主人公・西郷隆盛を包み込む母・満佐役など、年齢を重ねるごとに役柄の幅を広げ、物語の重縮となる名演を披露。時代とともに変化する彼女の美しさと風格は、大河ドラマの歴史そのものと言っても過言ではありません。