ロッテ浦和球場といえば、風に乗って漂ってくる「チョコレートの甘い香り」を思い浮かべるファンも少なくありません。工場に隣接するこのグラウンドからは、数え切れないほどの主力選手が一軍のZOZOマリンスタジアムへと巣立っていきました。
決して豪華とは言えない設備環境のなか、首脳陣の熱血指導と選手たちの泥臭い努力によって培われた「浦和スピリッツ」は、マリーンズの粘り強いチームカラーの原点です。ネット裏のわずか数メートル先で捕手の捕球音や打球音が響くあの臨場感は、浦和というコンパクトな空間だからこそ味わえる特別な野球体験でした。
新本拠地となるつくばみらい市への移転によって施設面は劇的に近代化されますが、昭和から平成、令和へと受け継がれてきた浦和球場の歴史は、マリーンズの球団史において不滅の輝きを放ち続けます。