JAF(日本自動車連盟)が公表している救援出動データによると、燃料の給油間違いによる出動件数は全国で年間数百件から1,000件規模でコンスタントに発生しています。特に12月から2月の冬期は、ストーブ用灯油の購入と自家用車への給油が重なるため、トラブルが激増する傾向があります。 SNSやネット掲示板、Q&Aサイトに寄せられる当事者の生々しい告白からは、日常のふとした油断が引き起こす惨状が浮かび上がります。
「会社のハイエース(ディーゼル)に、深夜の疲労からぼーっとしていて灯油を給油してしまった。走り出して3キロで異音がして加速しなくなり、路肩に停車。修理工場にレッカーされたが燃料系総交換で修理代65万円の見積もりが出て顔面蒼白になった」(40代・建設業男性)
「自宅の赤いポリタンクに入っていたのが軽油だと知らず、ファンヒーターに入れたら部屋中が黒煙とプラスチックが焦げたような激臭に包まれた。消火ボタンを押しても火が消えず、慌てて濡れ雑巾を被せてコンセントを抜いた。一歩間違えば全焼するところだった」(30代・主婦)
五感で確認する「軽油」と「灯油」の見分け方
万が一、手元にある容器の液体がどちらかわからなくなった場合、以下の特徴で判別します。ただし、直接鼻を近づけて深く吸い込む行為は避けてください。
- 色で見分ける:白地の紙や透明容器に移した際、灯油は「完全な無色透明(水のようにクリア)」です。対して軽油は「淡い黄色」または「淡い緑色〜黄褐色」に着色されています。
- 匂いで見分ける:灯油は独特のエーテル臭(ファンヒーター特有の揮発性のある臭気)がします。軽油は重油に近い、油膜感のある重たいオイル臭が鼻に残ります。
- 触感で見分ける:指先に微量を触れさせた場合(直後に必ず石鹸で洗浄してください)、灯油はすぐに揮発してサラサラしますが、軽油はサラダ油のように指先にぬめりと粘り気が残ります。