一方で、死刑確定囚が獄中で結婚することに対する法的な議論も絶えない。日本の憲法は「婚姻の自由」を保障しているが、死刑囚に対してどこまでその権利を認めるべきかについては、専門家の間でも意見が分かれる。婚姻による氏の変更や、財産相続権の発生など、実務的な影響も無視できないからだ。
批判的な視点からは、「被害者遺族の感情を逆なでする行為だ」という声が根強く存在する。犯した罪の重さを考えれば、獄中で私的な幸福や人間関係を追求することは許されるべきではないという論理だ。しかし、法的には死刑囚であっても基本的人権のすべてが剥奪されるわけではなく、このジレンマが議論を複雑にしている。