1964年、米大手放送局ABCで放送がスタートした『奥様は魔女』。制作を手掛けたのは、テレビ史に数々の金字塔を打ち立ててきた名門ソニー・ピクチャーズ テレビジョン(旧スクリーン・ジェムズ)だった。
スタジオに観客を入れて録音するシットコムというスタイルの真骨頂を示した本作は、当時のテレビ界に革命をもたらした。平凡な人間である夫ダーリンと、強い魔力を持つ妻サマンサ。この二人が織りなす「普通の暮らし」を守ろうとする奮闘劇は、ファンタジー・コメディというジャンルの揺るぎない土台を完成させたのだ。特撮技術が未発達だった時代に、アイデアとカット割りの工夫だけで表現された魔法の演出は、今見ても驚くほど生き生きとしていて新鮮だ。