広大な敷地の中でも一際目を引くドーム状の「熱帯資源植物温室」は、人類の生活を支える有用植物の宝庫だ。医薬品の原料となる薬用植物や、日常の食卓を彩るスパイス、産業用資材に至るまで、熱帯特有の力強い植物群が生い茂る。頭上を覆う巨大なヤシ類やバニラの蔓が織りなす空間は、まるで熱帯雨林の奥地に迷い込んだかのような錯覚を抱かせる。
ここは文部科学省の管轄下にある国立科学博物館の附属施設であり、国内屈指の「学術研究機関」としての高い専門性を誇る。各プラントに添えられた解説パネルは単なる豆知識にとどまらず、最新の研究成果や生態的意義を深く掘り下げており、大人の知的好奇心を刺激してやまない。