豆料理を巡るネット情報の中には、いくつかの誤解が混在しています。その筆頭が「沸騰した湯を捨ててはいけない(栄養が逃げる)」という言説です。
実際には、金時豆には独特の渋みやアク(サポニン等)が含まれており、最初に沸騰した段階で一度煮汁を捨てる「茹でこぼし(アク抜き)」を1回行うことが、澄んだ上品な味に仕上げるための必須工程です。このひと手間を省略すると、えぐみが残り、後味が重くなってしまいます。
また、「新豆なら戻し時間は短くて良い」という定説は事実ですが、逆に乾燥が進んだ古豆を新豆と同じ時間で煮始めると芯残りの原因になります。豆の表面にツヤがなく乾燥が強い場合は、戻し時間を12時間程度まで延長し、下茹で時間を15分ほど長めに確保する柔軟な微調整が求められます。