この言葉の真髄は、頭につくべき定型句を補うことで初めて姿を現します。本来の正式な表現は、「まくとぅそーけー なんくるないさ」です。
「まくとぅ(誠)」は「正しいこと・誠実な生き方」を指し、「そーけー」は「〜していれば」という条件を表す動詞の活用です。すなわち、「正しいこと、誠の道を歩んでいれば」という絶対的な条件が前段に提示されています。
これらを一つにつなぎ合わせると、次のような重みのある人生訓が完成します。
「人として正しい筋道を通し、誠実に努力を重ねていれば、いつか必ず自然と良い方向へと向かう」
台風や飢饉、本土やアジア諸国との複雑な外交関係、そして熾烈な戦争の記憶など、琉球の歴史は決して平穏なものばかりではありませんでした。逃れられない逆境の中で先人たちが拠って立つ支柱としたのが、「不条理に見える世の中であっても、人としての筋さえ通していれば、最後には天が味方してくれる」というこの信念でした。軽薄な慰めなどではなく、理不尽に立ち向かうための強い覚悟が込められた言葉だったのです。