若年層を中心とする「テレビ離れ」は不可逆的なトレンドとして定着しています。その要因は単に「番組が面白くない」という主観的な理由にとどまりません。
現代の生活様式において決定的なのが「タイムパフォーマンス(タイパ)」と「オンデマンド性」の違いです。決まった時間にテレビの前に座り、途中にCMを挟みながら受動的に情報を待つスタイルは、見たい部分だけを倍速視聴やスキップ再生でき、欲しい情報だけを能動的に検索できるスマホネイティブ世代にとって著しく非効率に映ります。
また、広告主である一般企業の意識も劇的に変化しました。リーチしたユーザーの年齢・性別・行動履歴が詳細にデータ化できるデジタル広告へのシフトが進み、テレビ局の広告収入は構造的な頭打ちを迎えています。制作予算の削減が番組の画一化や再放送頼みを招き、それがさらなる視聴者離れを生むという負のスパイラルに陥っています。