性科学の金字塔として知られるマスターズ&ジョンソンの研究が始まって以来、人間の性反応は4つの相(興奮期、平坦期、オーガズム期、消退期)に分類されて捉えられてきた。当時のパイオニアたちが示した客観的な観察データは、それまでの神話や偏見を打ち破る決定的な一歩となった。
現代の日本性科学会をはじめとする専門機関は、その古典的なモデルを基盤にしつつも、女性特有の多様で非線形な反応パターンに焦点を当てている。単一の標準型に当てはめるのではなく、個体差やその日の体調、環境の相違を前提としたアプローチが主流だ。現代の性科学においては、性的反応を画一的なマニュアルで測る時代の終焉が明確に告げられている。