結論から述べると、上司や取引先などの目上の人に対して「ご無沙汰しています」を使うのは避けるべきです。文法上、間違いではないものの、敬語分類における敬意の度合いが十分とは言えません。
言葉の構造を分解すると、「ご無沙汰」という名詞に接頭辞「ご(御)」をつけ、動詞「する」の連用形「し」、接続助詞「て」、そして補助動詞「いる」の丁寧語「います」が接続しています。つまり、「ご無沙汰しています」は丁寧語に位置づけられるため、同僚や親しい先輩、後輩に対して使う表現としては自然ですが、敬意を示すべき上位者に対しては軽微な印象を与えてしまいます。
目上の相手に対して敬意を尽くす場合は、「いる」の謙譲語である「おる」を用いた「ご無沙汰しております」を使用するのが正しいビジネスマナーです。自身が連絡を怠っていたことへの非をへりくだって認める姿勢を示すことで、相手への敬意が正確に伝わります。