農林水産省が取り組む日本の伝統食文化の保護や食育推進事業においても、野山に自生する野草の活用とその安全な調理法は重要視されている。地域ごとに受け継がれてきた郷土料理の背景には、自然の恵みを安全かつ美味しく味わうための長年の生活の知恵が詰まっている。
特に春先の野草採集においては、類似した毒草との誤認防止や、流水での入念な泥落としが前提となる。その上で、適切なあく抜きの手順を踏むことが食安全の観点からも欠かせない。昔ながらの木灰を使う地域もあれば、手軽な重曹を活用する地域もあり、気候や風土に応じた多様な調理の知恵が現代にも引き継がれている。