アルゴリズムによるレコメンド機能は極めて優秀だ。ユーザーの好みを正確に分析し、似たような楽曲や書籍を延々と流し続けてくれる。だが、その快適な「フィルターバブル」に息苦しさを感じる人々が、今この場所に救いを求めている。
フロアの棚づくりを担当するスタッフの個性が光る手書きPOPや、ジャンルを横断した変幻自在な特集コーナー。そこには、計算では絶対に導き出せない「飛躍」がある。写真集の隣にノイズミュージックのCDが置かれ、その上にはサブカルチャー誌が並ぶ。思いも寄らなかった作品との遭遇こそが、実店舗の棚を歩く最大の醍醐味なのだ。