彼女の歩みを振り返る際、誰もが驚嘆するのがその活動期間の短さである。1973年、14歳でデビューしてから1980年の引退まで、わずか7年半。その濃密な時間の中で、彼女は昭和歌謡界の歴史を塗り替える金字塔を打ち立てた。
1980年10月5日、日本武道館で行われたファイナルコンサートは、日本音楽史に刻まれる伝説の夜となった。最後に純白のドレス姿で『さよならの向う側』を歌い上げ、白いマイクを舞台に置いて去っていった彼女の年齢は、わずか21歳。キャリアの絶頂期にありながら、愛する人との人生を選び取った引き際の美学は、令和の現在に至るまで誰ひとりとして真似できない至高のドラマである。