柳楽優弥版・土方十四郎を語る上で欠かせないのが、劇場版第1作と同時期に配信されたオリジナルドラマ『銀魂 -ミツバ篇-』です。真選組隊士・沖田総悟の姉であるミツバとの過去と別れを描いた本作は、ファンから「屈指の名エピソード」として愛されている重厚な物語です。
屋上で激辛せんべいを無言で頬張りながら涙を堪える場面や、大切な人を守るためにあえて冷徹に突き放す低音の台詞回しは、映画本編のギャグ要素とは一線を画す深い情緒を放ちました。公の場で見せた表情の陰影や、言葉の合間に置く絶妙な「間」の取り方は、カンヌ国際映画祭で最年少男優賞を受賞した柳楽さんの真骨頂とも言える名演です。
さらに、アクションシーンにおける重厚感も際立っていました。柳楽さんは、軽快なステップで戦う坂田銀時(小栗旬さん)や沖田総悟(吉沢亮さん)とは対照的に、一撃必殺の重みを感じさせる泥臭い太刀筋を展開。相手を力でねじ伏せるようなリアルな殺陣によって、真選組の屋台骨を支える男の生き様を見事に視覚化しました。