「トカゲやヤモリに噛まれると毒が回るのではないか」という不安の声がSNSなどで散見されますが、日本本土に自然生息するトカゲ科・ヤモリ科の生物に毒を持つ種類は一切存在しません。噛みつく力も小型種であれば人間の皮膚を破るほどではなく、触れただけで健康被害が出る心配はありません。
むしろ、古くからヤモリは「家守」「守宮」という漢字が当てられ、家内安全や繁栄をもたらす縁起の良い生き物として尊ばれてきました。その理由は極めて実利的なものです。
ヤモリは夜間に室内の光へ集まる蚊、ハエ、ガ、さらには木造家屋に深刻な被害を与えるシロアリやゴキブリの幼虫を大量に捕食します。人間に対して直接的な危害を加えることなく、衛生害虫や建材害虫を効率よく間引いてくれる存在だからこそ、昔から「家を守る守り神」として歓迎されてきた歴史があります。