誤解してはならないのは、呼吸法そのものが悪なのではないという点だ。専門家が推奨する本来のロングブレスは、体幹(インナーマッスル)を意識しつつ、スムーズな呼吸循環を保つことを目的としている。しかし、メディアや動画の表面的なパフォーマンスだけを模倣すると、ただの「危険な息止め運動」へとすり替わってしまう。
決定的な違いは「力みの質」と「酸素供給の確保」にある。正統なアプローチでは、息を吐く間も決して無理な圧迫を胸腔に与えず、リズミカルに腹圧をコントロールする。一方で危険な自己流は、顔を真っ赤にして息を止め、首や胸の血管を圧迫しながら力む。この「力任せの呼吸」こそが健康障害の根本原因である。