チェーン店の台頭や原材料高騰など、現在の外食産業を取り巻く環境は決して平坦ではない。それでもなお、個人経営の食堂がこれほどまでに人々を惹きつける理由は、単なる食事を超えた体験価値としてのフードツーリズムの定着にある。
株式会社カカクコムが運営する食べログなどの口コミプラットフォームでは、熱量の高いレビューが連日投稿されている。「往復数時間かけても後悔しない」「この丼を拝むためだけにドライブする価値がある」といった声が、新たな旅行者を呼び込む好循環を生み出した。効率化が進む世の中だからこそ、作り手の顔が見えるダイナミックな料理に、人々は特別な価値を見出している。